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2010年7月19日月曜日

iida Exhibition 2010 Summer 写真集


LIGHT POOL  Hironao Tsuboi / Masakatsu Takagi
Copyright © Satoshi Sunahara All Rights Reserved

iida Exhibition 2010 Summer 写真集


LIGHT POOL  Hironao Tsuboi / Masakatsu Takagi
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集


LIGHT POOL  Hironao Tsuboi / Masakatsu Takagi
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

LIGHT POOL  Hironao Tsuboi / Masakatsu Takagi 
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

LIGHT POOL  Hironao Tsuboi / Masakatsu Takagi 
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

BOTANICA   Makoto Azuma 
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

BOTANICA   Makoto Azuma 
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BOTANICA   Makoto Azuma 
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

BOTANICA   Makoto Azuma 
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2010年7月18日日曜日

iida Exhibition 2010 Summer 写真集

PixCell via PRISMOID   kohei NAWA  
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

PixCell via PRISMOID   kohei NAWA 
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集


PixCell via PRISMOID   kohei NAWA
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

PixCell via PRISMOID   kohei NAWA
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集

PixCell via PRISMOID   kohei NAWA
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集


PixCell via PRISMOID   kohei NAWA
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集


PixCell via PRISMOID   kohei NAWA
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iida Exhibition 2010 Summer 写真集


PixCell via PRISMOID   kohei NAWA
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2010年7月14日水曜日

iida Exhibition 2010 Summer: BOTANICA 東信



東さんの作品で最初に感銘を受けたのは、記憶を辿ると「ダチュラ畑を捕まえろ」だ。有毒植物であるダチュラ(チョウセンアサガオ)が檻に入れられている作品は、東さんが清澄白河で開いていたプライベートギャラリーAMPGで2007年10月に発表された作品。僕は、雑誌でそのビジュアルを見て強い印象を覚えた。それから「式2」。氷浸けになった五葉松の作品。それまで、華道にもフラワーアートにも関心が無かったけれど、植物という生き物を使った東さんの作品が生み出す感動に、いつか一緒に仕事をしてみたいという気持ちが日増しに高まっていった。しかし「植物」である。植物でケータイ?

2年という期間限定であったAMPGが終盤を迎える頃、2009年1月に僕らはAMPGを訪ねた。下町の風情の残る清澄の元印刷工場であったそのスペースでは、22回目の展示「hand vase」が開催されていた。そこにいたスタッフの方にそれまで行われた展覧会の写真を見せてもらった。この2年間、一度も足を運ばなかったことを悔やんだ。その年の4月、ミラノサローネの期間中にミラノのトリエンナーレで東さんと初めて会い、そこからArt Editionsの枠組みでプロジェクトを一緒に進める話へと進展していく。ところで東さんの作品は、「現代アート」なのか?とどこかで思いながら(笑)

樹脂や金属で出来て、壊れることはあっても死ぬことのない工業製品であるケータイ。芽が出て膨らんで花が咲いて枯れる植物。全く対照的な両者の間で思考を巡らせた時、どんな芽が出るのか?そんなプロジェクトになった。本物の植物に頼らず、常に植物を感じ意識できる仕掛け。

東さんから出てきたいくつかの提案の中に、色鮮やかなたくさんの植物がアレンジされたアイデアスケッチがあった。「これだ!」。そこから話は盛り上がり、今回発表する作品へと至る。海洋堂のつくる精密なフィギュアのような形で植物フィギュアを作り、それを使って東さんがアレンジメントを製作する。それはまたユーザー自身も自由にアレンジすることができ、ケータイに付けて持ち歩くこともできる。ディアゴスティーニみたいに、毎月とかあるいは、お正月、バレンタインデー、母の日、お月見、クリスマス等など、季節のイベントにあわせて、フラワーパックが届いて。。。本当の植物では無いけれど、毎日持ち歩くケータイ、あるいは毎日使うケータイの置き台と植物が出会うことで、これまでにはない人と植物との密接な関係を築くことのできる作品。「BOTANICA」はこうして花開くことになったのだった。



【関連サイト】
iida
AZUMA MAKOTO

iida Exhibition 2010 Summer: PixCell via PRISMOID 名和晃平


僕が名和晃平さんの作品に初めて接したのは、おそらく『MACPOWER』誌でだ。アートプロデューサーの山口裕美さんの連載「POWER OF JAPANESE ARTS」で、僕はガラスビーズで覆われたシカの姿を目撃したのだった。ガラスビーズによる作品、「PixCell」シリーズにはau design projectのtalbyをモチーフにした作品もあった。「PixCell」は「Pixel(画素)」と「Cell(細胞・器)」が掛け合わさった名和さんの造語で「映像の細胞」の意味。名和さんの作品に魅せられて、2009年1月、僕らは京都にある名和さんのスタジオに向かったのだった。


不思議な美しさを纏ってしまった様々なモノたち。実はネットオークションで、名和さんが設定したキーワードを元に収集され、選定され、落札されたモノだ。モニター上の画像として=Pixelの集合体として出会われたモノたち。やがて名和さんの元に届けられた“ホンモノ”は、その表皮をガラスビーズで隙間無く覆われていく=「PixCell」というフォーマットに変換されていく。こうしたプロセスを経て物質と映像の狭間を漂うような不思議なオブジェが立ち現れる。

物質と映像、物質と情報、アナログとデジタル、リアルとバーチャル。ブログやMixiやTwitterで、自分を情報化してアップロードすることで生きる時代。名和さんの彫刻作品の世界が、インターネットやケータイ文化を背景とした問題意識の中から生まれていることを詳しく知ったのは、名和さんと会って以降のことである。そんな名和さんが、通信会社KDDIのモバイルプロダクトブランドであるiidaによるアートプロジェクトを手がけることの奇妙な親和性。名和さんの造語「PixCell」=「Pixel(画素)」+「Cell(細胞・器)」は、まるでケータイを思わせる造語だ。カメラの画素数を想起させる「Pixel」と携帯電話=「Cell phone」または「Cellular phone」を想起させる「Cell」という単語。全く持ってそんな意図は、名和さんには無かったと思うけど。

「PixCell via PRISMOID」は、深澤直人さんが手がけたiidaのケータイ、「PRISMOID」とプラスマイナスゼロの液晶テレビをベースにした作品。「via」は「~経由で、~を通過して」の意味。だから「PRISMOIDを通過するPixCell」。物質とイメージ、アナログとデジタルを往来するメディウムまたはビークルである「セル」が、情報そして情動を乗せて「PRISMOID」を次々と通過していく。「セル」に取り込まれた情報、情動は「PRISMOID」を通過することでデジタル化し、増幅し拡散していく。そしてそれは又、「PixCell」化された液晶テレビを通して再びアナログへと変換される。

どのアングルから眺めても破綻を来すことのない彫刻的な形をしている「PRISMOID」、そして薄く量感の無い今日のテレビやフォトフレームなどとは対照的なプラスマイナスゼロの液晶テレビ。プロダクトデザインの輪郭、形象が「セル」によって曖昧に、不明瞭になっていく。「PixCell」化の途上にあるプロダクト。「セル」が通過する結節点、ノードとしての「PRISMOID」はそれ自体が物質と映像の中間物へと生成し始め、不思議な美しさを宿していく。







【関連サイト】

iida Exhibition 2010 Summer: LIGHT POOL 坪井浩尚/高木正勝



坪井浩尚さんと僕が初めて仕事をしたのは、au design projectのコンセプトモデルSOLAR PHONE CONCEPTS(2008年)の時だ。「SOUP」というコンセプトで作られたソーラーパネル搭載ケータイのプロトタイプは、とても美しいケータイだった。ディスプレイとボディを隔てる縁、ソーラーパネル、スピーカー、カメラ等、ケータイをケータイたらしめている要素を極限まで溶かし込み、純粋な美しさを持ったケータイだった。しかし、それはあまりにコンセプチュアルで、プロダクトとして作れるものでは到底なかった。

そしてLIGHT POOL。今回は量産モデルだ。この形に至るまでにボツになった案が2案。かなり短期間のスケジュールの中、もうダメかなと思った最後の最後に今回のLIGHT POOLのプロトタイプとなる案が出てきた。建築的な造形と美しい光の演出。コンセプチュアル過ぎることなく量産性もそれなりに考慮された意欲的なアイデアだった。とはいえ、そこからの量産に至るまでのプロセスは、僕が携わったどんなケータイよりも困難なものだった。

トラス
構造をモチーフにフレームと三角窓で構成された造形は、ケータイを一つの「建築」あるいは「風景」としてデザインしようという坪井さんの意志の現れである。三角窓から溢れる光そして心地良いサウンドが作り出す情景は、私たちをやさしく包み込む建築物のように私の時間と空間を豊かに満たしてくれる。光、音、匂い、気配。辺り一帯に美しく作用するケータイ、それがLIGHT POOLだ。

LIGHT POOLの光とサウンドを制作したのは音楽家/映像作家の高木正勝さん。au design projectの「ケータイがケータイし忘れていたもの展」(2007年)で、森本千絵さんのケータイ「sorato」のために、坂本美雨さんとのコラボレーションで美しい音楽を手がけていただいたこともある。

LIGHT POOLでは22個のLEDを自由に操り、ストーリー性溢れる光と音の情景を完成させた。辺り一帯に美しく作用するケータイというLIGHT POOLのコンセプトを最も明快に具現化しているのがロングプレイモードだ。高木さんが制作したロングプレイモード用の光と音が10パターンプリセットされており、部屋の中で長時間再生して楽しむことができるようになっている。

「モノ」のデザインではなく、「風景」のデザイン。LIGHT POOLが紡ぎ出す光と音の情景は、ケータイと私たちとが共有する時間・空間に新たな価値をもたらしてくれる。高機能、高性能という言葉では語れない価値。それをLIGHT POOLは実現している。



【関連サイト】
iida
100%
Takagi Masasakatsu

iida Exhibition 2010 Summer: Art Editions 2010

前衛芸術家・草間彌生さんによる第一弾に続く今回のアートエディションは、彫刻家・名和晃平さん、そしてフラワーアーティスト・東信さんにお願いした。今回発表する作品は、ケータイとしての販売は決まっていないプロトタイプであるが、同時に、完成されたアート作品でもある。

いつも一緒にいるケータイを徹底的に自分好みに仕立て上げるのがいわゆる「デコ電」。ラインストーンなどでケータイを埋め尽くして、自分だけの1台に。マスプロダクトであるケータイは、こうしてユーザーの創造的行為により一品モノに生まれ変わる。人とケータイが共有している時間はどんなプロダクトよりも長いから、ケータイは、どんなプロダクトよりも自分だけのオリジナルにしたいという気持ちを引き起こす存在なのだ。愛おしい存在。愛はとこしえ。

アートエディションはアーティストによるいわば究極の「デコ電」だ。ケータイという大量生産品、マスプロダクトが、アーティストという「個」の力により変容する。アーティストの手によって「マス」から限りなく「個」に近い存在へと生まれ変わったケータイであるアートエディション。それはプロダクトデザインとは別次元の審美性で、私たちの心を動かす。「人とケータイが共有する全ての時間」という概念をプロダクトデザイン的観点ではなく、現代アート的な視点で解釈し完成された作品がアートエディションである。

iida Exhibition 2010 Summer: ケータイ世代クリエーター4人によるケータイ

今回発表したiidaの新しいケータイ「LIGHT POOL」、そしてArt Editionsの2作品(プロトタイプ)は、1975年~1980年生まれのクリエーター4人が手がけている。「LIGHT POOL」は1980年生まれのプロダクトデザイナー・坪井浩尚さん、そして1979年生まれの音楽家/映像作家・高木正勝さん。一方、Art Editionsは1975年生まれの彫刻家・名和晃平さん、1976年生まれのフラワーアーティスト・東信さん。1975年~1980年の間に生まれた世代はポスト団塊ジュニア世代と呼ばれている。ポケベルからPHSそしてケータイと乗り移りながら、新しいコミュニケーションスタイルを築き、先導してきた世代だ。

ポスト団塊ジュニア世代=ケータイ世代の彼らがポケベルやピッチ(PHS)を操るティーンエイジャーだった1995年から15年。その歳月は、4人のような日本の新しい感性を担う素晴らしい才能を生み出した。ケータイやインターネットの先駆的ユーザーだっただけあり優れたネットワーク力を有する彼らは、一人ではなく群れを成して創作し、ジャンルの枠組みをやすやすと越境し、往来し、混合して新たな価値を生み出す新世代のクリエーターだ。

「人とケータイが共有する全ての時間をデザインしたい」。2007年夏に開催したau design projectの展覧会「ケータイがケータイし忘れていたもの」展で森本千絵さんはそう語った。この言葉は、au design projectからiidaを通して共通する理念と言っていい。ケータイは使っていない時でも、常にそばにいる。机の上、テーブルの上、バッグの中、枕元、あるいは手の中にあってなんとなく弄ってる、撫でてる、叩いてる。僕らは常にケータイのことをどこかで意識している。ケータイの先の繋がりを意識している。僕らとケータイはそんな関係性の中で時を共有している。ケータイからスマートフォンになったとしてもこのことは変わらないだろう。

ケータイを使っている時と同じくらい、あるいはそれ以上に使っていない時間のことを考えてデザインすること。人とケータイが共有する全ての時間をデザインするとはそういうことだと思う。ケータイを使っていない時のことも考えて形、色、光、音、触感、温度をデザインする。人とケータイとのインタラクションをデザインする。今回発表したモデルもまた、こうした理念のもとに誕生した。