岡本太郎とプロダクトデザイン
飛行船 レインボー号
「生活の中に創造的な遊びがない。それが現代の空虚さだ。つまり芸術が欠けているのだ。」(岡本太郎『朝日ジャーナル』1964年3月15日号)
岡本太郎が凄いなあと思うのは、彼が絶えず芸術愛好家にでなく普通の人々に対して芸術の意義を語りかけていたことです。そんなアーティスト、今、いないですよね。芸術は「生活」に無関係なものではないこと、むしろ逆で「生活」そのもの、生きることそのものであり、食べ物と同じ絶対的な必要物なんだと岡本太郎は『今日の芸術』で語っています。だから、彼はたくさんのパブリックアートを手がけ、プロダクトデザインを手がけもしました。今、普通の人に一番知られているアーティストって、村上隆、奈良美智くらいですかね?村上隆は世界のアートマーケットに戦略的に挑んで素晴らしい成果を収めたけど、私たちの「生活」とはあんまり関係ないですね。奈良美智の作品は、かわいいキャラとして消費されている感じですよね。。。岡本太郎も、80年代には、TVに出てくる変わったおじさんとして消費されていたわけですが、今から思えば、私たち普通の庶民のお茶の間に芸術が肩肘張らずに紛れ込んだ貴重な瞬間だったように思います。
「座ることを拒否する椅子」
「彩り椅子」
「顔のグラス」
ロバート・ブラウン(キリンシーグラム)のノベルティ・グッズ
「水差し男爵」(中央)※ と「夢の鳥」ティーセット
※ロバート・ブラウン(キリンシーグラム)のノベルティ・グッズ
森永プラネットチョコレート
上の5枚の写真は岡本太郎記念館にて
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